お墓参りは、何時に行けば良いのだろう?
お墓参りは、故人を偲び、感謝の気持ちを伝える大切な習慣の1つです。
お墓参りを気持ちよく終えるためにも、時間帯に関するマナーを押さえておくことが大切です。
そこで本記事では、お墓参りのベストな時間帯と、押さえておきたい基本マナーを解説します。
- お墓参りの時間帯に関する基本的なマナー
- お墓参りで避けたほうがいい時間帯
- お彼岸やお盆など時期別のお墓参りに行く時間帯のマナー
この記事を読めば、お墓参りに行く時間帯をスムーズに決めることができますので、ぜひ参考にしてみてください。
石一筋135年の石材店が次世代に思いを継ぐ墓づくりを提案
創業135年(2023年現在)、北海道を代表する石材店として滝川市で歴史を刻み「お墓は人生の物語」をテーマに墓石デザインプロデューサーとして、大切な人の想いを未来の家族に届けるお墓づくりを目指します。
お墓参りの時間に関する基本のマナー
まずは、普段のお墓参りの時間はいつ行くのがいいのか、基本のマナーをみていきましょう。
お墓参りの時間帯に関するマナーには、以下の2つがあります。
- 午前中に行くのがベスト
- 午後は日が暮れる前に行く
それぞれについて、詳しく解説します。
午前中に行くのがベスト
お墓参りに行く時間帯は、午前中がおすすめです。
午前中は清々しく静かな時間帯であり、心を落ち着けて故人に手を合わせるのにふさわしいとされているためです。
また、昔から午前中は「陽」の時間帯とされ、良い気が流れていると考えられてきました。
反対に午後は日が沈み、徐々に「陰」の気が強まる時間とされるため、避けたほうがよいとも言われます。
そして、午前中は明るく足元が見えやすいため、安全面でも良しとされています。
特に夏の午前中であれば、日差しが強くなる前にお参りを済ませられるでしょう。
日没の早い秋冬であっても、午前中に行けば、まだ十分明るい中でお墓の掃除や草むしりといった手入れを安全に行えます。
加えて、お盆や彼岸など人が多く集まる時期を除き、午前中は霊園が比較的空いているのも理由の1つです。
そのため、安全面、精神面、効率の面からも、お墓参りは午前中が最適と言えるでしょう。
午後は日が暮れる前に行く
お墓参りに午後に行く場合は、日が暮れる前にお参りを済ませましょう。
日没間際のお墓参りは、暗くなると足元が見えづらく転倒しやすいため、避けたほうが無難です。
また、お寺や霊園は一般的に閉門時間が設けられているため、遅くに行くと慌ただしく、落ち着いてお参りができません。
まだ明るい時間帯に余裕を持って出掛け、心静かにお参りするのがおすすめです。
お墓の掃除などを考慮すると、午後はできるだけ明るいうちに済ませるとよいでしょう。
お墓参りで避けた方が良い時間帯
お墓参りに行くときには、避けた方が良い時間帯はあるのでしょうか。
マナーを守って気持ちよくお墓参りをするためにも、事前に知っておきたいものです。
お墓参りで避けた方が良い時間帯には、以下の2つがあります。
- 霊園・墓地が閉館している時間帯
- 近隣の迷惑になる時間帯
それぞれについて、詳しく解説します。
霊園・墓地が閉館している時間帯
霊園・墓地が閉館している時間帯は、お墓参りに行くのはやめましょう。
場所にもよりますが、営業時間内は管理人が常駐しており、閉園すると門が閉じられることもあります。
そのため、時間外にはお墓参りができない施設がほとんどです。
多くの霊園では、朝8時から夕方5時頃までの開園時間を設定しています。
ただし、冬場は日が暮れるのが早く、開園時間が短くなっている場合もあるため注意が必要です。
事前に営業時間を確認してから行くことをおすすめします。
閉園間際は管理者の迷惑になる可能性もあるため、時間にゆとりを持ってお墓参りに行きましょう。
近隣の迷惑になる時間帯
住宅街にある霊園や墓地も多くあるため、近隣の迷惑になる時間帯にお墓参りに行くのは避けましょう。
特に、夜間や早朝にお墓参りに行くときには、近所の方への配慮が大切です。
話し声やお墓を掃除する音は、近隣の方の睡眠を妨げる可能性があります。
また、夜間の暗い場所では足元が見えづらく、段差や石に躓いて転ぶ危険性があります。
特に、墓石の周りは苔が生えていたり土が柔らかくなっていたりして、滑りやすいため注意が必要です。
夜でもお墓参りが許可されている霊園やお寺はありますが、訪問するときには近隣の状況をよく考慮し、配慮を欠かさないようにしましょう。
時期別のお墓参りに行く時間
お墓参りに行く時間帯は、時期によっても異なります。
ここでは、以下の3つの時期別に適したお墓参りの時間帯を解説していきます。
- 「お彼岸」はあまり気にする必要はない
- 「お盆中」はお迎えとお見送りで時間が異なる
- お正月は神社の初詣と違う日に行く
それぞれの時期について、詳しくみていきましょう。
「お彼岸」はあまり気にする必要はない
お彼岸のお墓参りをするときには、時間帯はあまり気にする必要はありません。
春分の日を中日とする春のお彼岸、秋分の日を中日とする秋のお彼岸の期間中であれば、いつお墓参りに行ってもご先祖様への気持ちが伝わるとされています。
しかし、秋のお彼岸ごろは、日が短い時期です。 夕方にお墓参りに行く場合は、すぐに暗くなることを考慮して早めに墓地へと向かうことをおすすすめします。
少なくとも、17時までにはお墓参りを終わらせるよう心がけましょう。
「お盆中」はお迎えとお見送りで時間が異なる
お盆の期間は、お迎えとお見送りで時間が異なります。
「お迎え」は午後3〜5時、「お見送り」は午後5〜7時に行くのがおすすめです。
なお、お盆の期間は地域によって異なりますが、一般的には8月13日から16日までです。
多くの地域では、13日に故人を迎え、16日に送り出すという習慣があります。
そのため、お盆の始まりと終わりにそれぞれお墓参りに行きます。
お盆の先祖供養についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
「お迎え」は午後3〜5時
お盆中の迎えのお墓参りは、午後3時から5時ごろに行くのがおすすめです。
ご先祖様は、迎え火や提灯の明かりを目印に帰って来るとされているため、あまり早い時間にお墓参りをすることは避けたほうがよいと考えられているためです。
お墓参りに行く前には、ご先祖様を家へお迎えするため、玄関先などで迎え火を焚いたり、提灯を灯すなどの準備をします。
「お見送り」は午後5〜7時
お盆中の送りのお墓参りは、午後5時から7時ごろに行くのが良いとされています。
戻ってきた故人を、少しでも長くこの世に留めておきたいという思いが込められているためです。
ただし、実家への帰省が難しかったり、一日しか帰れないなどの事情がある場合は、無理に時間を合わせる必要はありません。
お盆期間中の、都合の良い日にお墓参りに行きましょう。 お盆のお見送りは、故人を偲び、感謝の気持ちを伝える風習です。
ご自身や家族の都合に合わせて、故人を偲ぶ時間を大切にしましょう。
補足:お正月は神社の初詣と違う日に行く
年末年始に帰省して家族がそろったときに、お墓参りをすることもあるでしょう。
お正月の墓参りは、神社の初詣とは違う日に行くのがよいとされています。
神道では死は穢れとされ、神様が嫌うものと考えられているためです。
家族の都合などで、どうしても同じ日に行う必要がある場合は、先に神社で初詣を済ませ、その後にお墓参りに行きましょう。
お墓参りに行くなら知っておきたい基本のマナー
お墓参りは、行く時間帯とともに、お墓参りの基本的な流れや持ち物を知っておくことが大切です。
ここでは、お墓参りのマナーとして、以下の2つを解説します。
- お墓参りの一般的な流れ
- お墓参りに必要な持ち物
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
お墓参りの一般的な流れ
一般的なお墓参りの手順は、以下の通りです。
【お墓参りの一般的な流れ】
- 寺院内にお墓がある場合は、ご本尊に一礼する
- 手桶に水を汲み、お墓へ向かう
- お墓の前で手を合わせてお祈りする
- お墓周辺の掃除を行う
- 墓石を洗い清める
- 花立の水を取り替え、新しい花を供える
- 水鉢にきれいな水を注ぐ
- お供え物を置く
- 線香をあげて再び手を合わせる
お墓参りでは、草むしりや墓石の清掃などをして、できるだけ整った状態にしておくのが理想です。
また、お供え物を残しておくと、夜の間に動物などによって散らかされる恐れがあるため、お参りが終わったら必ず持ち帰りましょう。
お供え物のお菓子などは、持ち帰りがしやすい個包装のものを使うと便利です。
お墓参りに必要な持ち物
お墓参りの際には、以下の5つを準備しましょう。
- お線香
- ロウソク
- マッチやライター
- お供え物
- 掃除道具(スポンジ・ブラシ・ほうきなど)
ホームセンターや100円ショップなどで、お墓参りに必要なアイテムを一式揃えることができます。
また、必須ではありませんが、持参すると便利なものには次の6つがあります。
- 新聞紙 花切りばさみ
- 蚊取り線香など虫除け
- ゴミ袋
- 桶またはバケツ
- 掃除用の軍手
墓地の多くは、桶や柄杓が置いてあります。 しかし、お盆やお彼岸などの時期はお墓参りに来る人が多いため、自由に使えないことも少なくありません。
お花の水を替えたりお墓の掃除をするためにも、桶かバケツを持参するとよいでしょう。
お墓参りが習慣化すると、自分に必要な持ち物がわかってきます。
お墓掃除について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
お墓参りのマナーに関してよくある質問
お墓参りのマナーに関して、さまざまな疑問が出てくることもあるでしょう。
ここでは、お墓参りのマナーに関する以下2つの質問に答えていきます。
ついで参りはしてはいけませんか
「ついで参り」とは、他の用事のついでにお墓参りをすることを指します。
また、複数のお墓を一日で廻ることも、「ついで参り」と言われることがあります。
お墓参りは他の予定より優先して、特に何もない午前中に行くべきだと考える人も少なくありません。
しかし、一番大切なのは、故人を思う気持ちです。
例えば、遠方にお墓がある場合などでは、「実家に用事があって帰省するから、帰りにお墓参りに行こう」と考えるのは、ごく自然なことです。
用事のついでにお墓参りに行ったとしても、真心を込めれば十分な供養といえます。
形式にこだわりすぎず、気持ちを大切にしましょう。
遠方でお墓参りに行けないときは?
遠方でお墓参りに行けないときには、近くの親戚に代わりにお参りしてもらったり、お墓の掃除や参拝を代行してくれるサービスを利用するのも方法の1つです。
また、墓地や霊園のお墓にお参りするだけが供養ではありません。
現代ではインターネット経由でお墓の情報を見て祈りを捧げることができる「ネット墓」という方法もあります。
また、近隣にお墓を引っ越したり、遺族に代わって寺院や霊園が遺骨の管理や供養を行う、永代供養を選ぶのも、方法の1つです。
ご家族やご自身の状況にあわせて、自分にあったお墓参りの方法を見つけましょう。
ネット墓について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
今回の記事では、お墓参りの時間について押さえておきたいマナーをご紹介しました。
- お墓参りは、 清々しく静かな時間帯で、故人を偲ぶのに最適な午前中がベスト
- 午後に行く場合は、霊園の閉門時間を考慮しつつ、日が暮れる前に行く
また、お墓参りの時間帯に関するマナーとしては、以下の3つに注意しましょう。
- 早朝や深夜に行くのは避け、周囲の迷惑にならないよう配慮する
- お盆は迎えと送りで時間が異なる
- お正月は神社の初詣とは違う日に行く
お墓参りは、何よりも故人を大切に思う気持ちが大切です。
これからお墓参りに行く際には、ぜひ今回の記事を参考に、故人との大切な時間を過ごしてください。
山崎石材工業では、無料でお墓についてご相談いただけます。
もしお墓参りの時間帯などマナーについて不明な点があれば、お気軽にご相談ください。