お墓代って誰が出すのかしら?なんとなく長男が出すイメージがあるけど…
お墓代を誰が出すかに決まりはありませんが、祭祀継承者が費用を多めに負担するケースが多いです。
祭祀継承者とはお墓を継いで、ご先祖の供養を行う人を指します。
祭祀継承者は故人の指定によって決まりますが、指定がない場合、慣習的には長男が選ばれます。
しかし昨今では、長男が地元にいない場合、次男以降でも地元に残っている兄弟が優先してお墓を継承するケースも多く見られます。
祭祀継承者とその他の兄弟でお墓に対する考え方が異なる場合、お墓代でトラブルに発展する可能性もあるでしょう。
そこで今回は、お墓代について、兄弟間でのトラブルを起こさずに解決する方法を説明していきます。
- お墓代の支払いで揉める3つの理由
- トラブルを起こさずにお墓代の問題を解決する方法3選
- お墓代を誰が出すかに対するよくある質問
この記事を読めば、お墓代をどうするか決める際兄弟間での衝突を避けられますので、ぜひ最後までお読みください。
お墓代を出すにあたり、兄弟間でトラブルが起きないか心配な方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
石一筋135年の石材店が次世代に思いを継ぐ墓づくりを提案
創業135年(2023年現在)、北海道を代表する石材店として滝川市で歴史を刻み「お墓は人生の物語」をテーマに墓石デザインプロデューサーとして、大切な人の想いを未来の家族に届けるお墓づくりを目指します。
祭祀継承者がお墓代を多めに負担するケースが多い
祭祀継承者は両親と同じお墓に入るため、お墓代を多めに負担する場合が多いです。
長男が祭祀継承者になるのが慣習ですが、最近は地元に残れる人が祭祀継承者になるケースもよく見られます。
祭祀継承者ではない兄弟からすると、自分が入るかわからないお墓の費用を負担するのに抵抗がある方もいるでしょう。
兄弟がいる場合は事前にしっかりと話しあって、お墓の費用分担を考えるのが大切です。
ただ昨今は少子化の時代なので、今後は兄弟一族のお墓にするという選択肢も考えられます。
兄弟全員が入れるお墓であれば、費用負担に抵抗を示す人も減るかもしれませんね。
墓石の購入など何をするかによってお墓代は異なる
「実際お墓代ってどのくらい費用がかかるの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
何をするかによってお墓代は異なりますが、よくあるお墓代は以下の3つです。
- お墓の購入:平均150万円
- お墓の維持費:5千円〜2万円
- 改葬にかかる費用:15万〜60万
お墓の購入は文字どおり、新しく購入する墓石にかかる費用です。
また、お墓の維持費とは墓地の管理費用を指します。
墓地の種類や地域によって金額が異なりますのでご注意ください。
改葬とは、今あるお墓を撤去した後にその土地を墓地管理者へ返却して、新しい場所にお墓を移して供養する行為を指します。
お墓の後継者がいない場合や、お墓を移動させたいときに改葬を行います。
お墓代の支払いで揉める3つの理由
お墓代の支払いで揉める3つの理由は以下のとおりです。
- 兄弟だからと強制的に費用の負担を強いられる
- 費用を負担するほどの金銭的余裕がない
- お墓はいらないなど兄弟によって考え方が全く違う
順番に説明していきます。
兄弟だからと強制的に費用の負担を強いられる
例えば、祭祀継承者が長男で、兄弟に対して費用負担を強いるケースが考えられます。
また逆に、お墓代は長男が出すべきだと、長男が費用負担を強いられる可能性もあるでしょう。
お墓の購入や墓じまいは、100万円以上のまとまった費用が必要になる場合もあります。
仮に潤沢な資金があったとしても、費用負担を強制するようなやり方はトラブルの原因になるでしょう。
祭祀継承者には祭祀継承者の、他の兄弟には他の兄弟のそれぞれの考え方があります。
兄弟でしっかりと話し合いの場を設け、お互いの意見を尊重し、それぞれが納得できる費用負担を考えるのがベストです。
費用を負担するほどの金銭的余裕がない
単純にお金がないという理由で揉めるケースです。
兄弟の中でも、当然それぞれの経済状況は異なります。
そのため、お墓代を払いたくないという意見が出る可能性もあるでしょう。
また、負担する金額が高すぎて払えないというケースも考えられます。
供養の方法次第ですが、お墓代は200万円〜300万円かかることもあります。
例えば、仮にお墓代が300万円かかるとして、それを兄弟3人で負担する場合を考えましょう。
単純に割っても、1人あたり100万円の費用負担が必要になります。
金額次第ですが、まとまったお金を捻出できないという意見も出てくるかもしれません。
お墓はいらないなど兄弟によって考え方が全く違う
兄弟間で、お墓に対する考え方が違うこともあるでしょう。
例えば、祭祀継承者の長男に対して次男が、「自分はお墓に入らないから、お金を払う気はない」と主張する場合などです。
長男からすれば、次男にも費用負担してほしいでしょうし、次男からすれば、お墓に入らないならお金を払いたくないと思うでしょう。
お墓に対する考え方が異なる場合は、どれだけお互いに歩み寄れるかを考えるのが大切です。
長男は次男の費用負担が減るように考慮する。
次男は自分がお墓に入らなくても、お世話になった両親の供養のためと思って費用負担を受け入れる。
このように、お互いに寄り添う気持ちを持って話し合えば、大きなトラブルには発展しないでしょう。
兄弟の間でもお墓に対する考え方や価値観は異なります。お互いの立場を尊重しながら費用負担について考えましょう。
トラブルを起こさずにお墓代の問題を解決する方法3選
トラブルを起こさずにお墓代の問題を解決する方法は以下の3つです。
- 見積もりを取ってから検討する
- 祭祀継承者は多めに費用を負担する
- 予算がなければメモリアルローンを利用する
ひとつずつ説明していきます。
見積もりを取ってから検討する
お墓代の正確な見積もりを事前に取れば、トラブルを防止できます。
こちらでは、よくあるお墓代の3つについて見積もりを取る際の注意点をまとめました。
事前に確認して、見積もりを取る際の失敗がないようにしましょう。
「見積もりを取りたいけど、実際どこに連絡すればいいかわからない…」とお悩みの方は山崎石材工業にお気軽にお問い合わせください。
お墓の購入
供養方法として代表的な3つをとりあげました。
供養方法 | 注意点 |
---|---|
一般墓(墓石購入) | 石材店の指定の有無 |
樹木葬 | 初期費用以外の金額の確認 |
納骨堂 | 建物の老朽化時の対応 |
一般的な墓石を購入する場合、霊園や墓地次第では購入できる石材店が限定されている場合もあるので注意しましょう。
自分の考えていた石材店で購入できない場合、墓石の購入費用も変わってしまいます。
また、樹木葬の場合、施設によっては年間管理費やその他の手数料がかかり、想像以上に費用がかさむケースもあるので事前に確認が必要です。
納骨堂に関しては、建物の老朽化で修繕が必要になったときに、利用者に費用負担が発生する施設もあります。
可能であれば複数の施設に見積もりを取り、良心的な対応をとってくれるところを選ぶようにしましょう。
改葬
改葬にかかる費用の内訳と注意点は以下のとおりです。
今あるお墓を撤去して新しい場所に移す場合、こちらの費用も追加されます。
費用の内訳 | 注意点 |
---|---|
墓石撤去・解体にかかる費用 | 墓石の形状や立地により費用変動の可能性あり |
お布施などのお礼 | 決まった金額はないため個別で確認が必要 |
離檀料 | 寺院との関係性 |
墓石が特殊な形だったり難所に位置している場合は、通常の費用相場より高額になる可能性があります。
お布施とは僧侶に支払う費用です。
お墓を撤去するときにお墓から魂を抜く閉眼供養、お墓の移動先でお墓に魂を入れる開眼供養の際に必要です。
地域や宗派によっても金額は異なるため、可能なら経験者に相談しましょう。
また、離断料に関しては請求されないケースが多いですが、寺院との関係性にもよります。
普段からコミュニケーションをとり、寺院と良好な関係性を築いておくのがおすすめです。
お墓の維持費
お墓の維持費とは、主に寺院や霊園などの墓地の管理費用を指します。
地域はもちろん、公営か民営かなどによっても金額は異なるため、事前に確認しておきましょう。
祭祀継承者は多めに費用を負担する
祭祀継承者が多めに費用負担すると決めるのも、トラブル回避には有効でしょう。
祭祀継承者からすれば、「お墓代を兄弟で均等に負担したい」と考えるかもしれません。
しかし、祭祀継承者は両親と同じお墓に入る権利があります。
同じお墓に入れるというのは、自分のお墓を購入しているとも言えるでしょう。
そう考えると、祭祀継承者が他の兄弟よりも多めにお墓代を負担するというのはある意味当然かもしれません。
祭祀継承者ではない兄弟は、両親と同じお墓に入りたくても入れない可能性があります。
祭祀継承者ではない場合、本家ではなく分家として新たにお墓を建てるケースも多いのです。
このような背景も考慮して、祭祀継承者が他の兄弟よりも多めにお墓代を負担するのが、トラブル解決の秘訣かもしれません。
予算がなければメモリアルローンを利用する
どうしてもお墓代の予算を捻出できなければ、メモリアルローンの利用も検討してみてください。
メモリアルローンとは、下記のような使用目的に限定されたローンを指します。
・墓石の建立
・改葬
・お通夜、お葬式
・永代供養
・仏壇や仏具の購入
金融機関や信販会社で取り扱っており、寺院や石材店が提携しているケースも多いです。
メモリアルローンは、他のローンに比べ審査が比較的通りやすく、金利も安いという特徴があります。
審査は、早いと申し込み当日、かかっても数日〜1週間程度で結果がわかります。
金利に関しては、一般的なカードローンが14〜18%なのに対し、メモリアルローンは3~5%ぐらいと低金利です。
ただ、ローンには変わりないので、利用の際は必ず親族に相談するようにしましょう。
メモリアルローンは使用目的の限定されたローンです。用途によっては使えないケースもあるのでご注意ください。
お墓代を誰が出すかに対するよくある質問
こちらでは、お墓代を誰が出すかの話になった際によくある質問をとりあげました。
お墓代について考えるときの参考になりますので、事前にチェックしてみてください。
お墓の購入費用は確定申告で控除されますか
お墓の購入費用は確定申告で控除されません。
ただ、お墓は相続税の対象にならない非課税財産です。
生前にお墓を購入しておけば相続税の節税につながり、ご子息の負担が減ります。
また、お墓代を誰が出すかの兄弟間トラブルもなくなるので、良好な家族関係が続くのも期待できるでしょう。
改葬の費用は誰が出すのが一般的ですか
改葬の費用は、故人の親族が分担して出すのが一般的です。
改葬の最終的な決定権は祭祀継承者にありますが、祭祀継承者1人が費用を全て負担するという決まりはありません。
費用負担の割合は検討が必要ですが、祭祀継承者の方は1人で悩まないようにしましょう。
まとめ
今回は、お墓代は誰が出すかと、お墓代について兄弟でのトラブルを起こさずに円満解決する方法についてお伝えしました。
お墓代を誰が出すかに決まりはありません。
ただ、祭祀継承者が多めに費用を負担することが多いでしょう。
慣習的に、祭祀継承者は長男の可能性が高いです。
また、兄弟でのトラブルを起こさずに円満解決する方法は以下の3つです。
- 見積もりを取ってから検討する
- 祭祀継承者は多めに費用を負担する
- 予算がなければメモリアルローンを利用する
事前にお墓代の見積もりを取り、それぞれの立場を考慮しながら費用負担について話し合えば、兄弟でのトラブルは回避できるでしょう。
山崎石材工業では、お墓代の見積もりを無料でお出しいたします。まずはお墓代の見積もりを出したいという方はお気軽にご相談ください。