樹木葬でよくあるトラブルってなんだろう?
結論、樹木葬は思ったよりも、費用がかかるといったトラブルがあります。
2023年に660名を対象とした「お墓の実態調査」によると、330名以上の方が「樹木葬」を購入していました。
「価格が抑えられる」イメージが先行しているものの、樹木葬に関する正確な情報が日本では少ないのが現状です。
そこで本記事では、樹木葬でよくあるトラブル5選や費用相場などを解説していきます。
- 樹木葬で多いトラブル5選
- 樹木葬の費用相場
- 樹木葬で失敗しない方法
この記事では、樹木葬の概要がわかりやすく解説されていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
樹木葬は墓石よりも費用が抑えられるケースがほどんどですが、購入後に「従来の墓石」とのギャップに驚かれる方が多いです。それでは本題に入っていきましょう。
石一筋135年の石材店が次世代に思いを継ぐ墓づくりを提案
創業135年(2023年現在)、北海道を代表する石材店として滝川市で歴史を刻み「お墓は人生の物語」をテーマに墓石デザインプロデューサーとして、大切な人の想いを未来の家族に届けるお墓づくりを目指します。
樹木葬で多いトラブル5選!多いトラブルは「墓石」とのギャップ
「樹木葬」とは、樹木などの直下に納骨し、埋葬する方法です。
永代供養だったり、従来の墓石よりも費用が安価だったりと近年注目されています。
一方で、樹木葬に関するトラブルの声も多いです。樹木葬で多いトラブルは以下の5つです。
- 費用が抑えられると期待したが実際は思ったよりも高かった
- 霊園へのアクセスが悪い立地で参拝しづらい
- 樹木の管理が親族任せだった
- 遺骨の返納ができなくて後悔した
- 家族から反対されて揉める
順番に解説していきます。
1.費用が抑えられると期待したが実際は思ったよりも高かった
樹木葬の費用相場はおよそ5万円〜100万円です。
ただし、初期費用とは別に年間管理費やその他手数料がかかる施設があるため、思ったよりも費用がかかるといったトラブルがあります。
維持費などに実際いくらかかるかは、施設によって異なるため利用を検討している施設に電話などで直接確認しましょう。
また、参拝ルールや宗派、枯れ葉掃除など樹木の手入れを含めた管理方法など、全体の契約内容は申し込む前に必ずチェックしてください。
2.霊園へのアクセスが悪い立地で参拝しづらい
樹木葬の霊園は、山の上などに施設がある場合も多いです。
そのため、自宅から霊園まで距離が遠かったり、山道が険しかったりとアクセスが悪い立地で後悔するケースがあります。
料金を重視して遠方の霊園と契約した場合、移動時間を負担に感じてしまい、最悪の場合は「お墓の放置」につながるかもしれません。
樹木葬の霊園選びは、無理なく通える場所を選ぶのがおすすめです。
霊園の最寄り駅からのバスの有無や、発射間隔、駐車場が併設されているかなど、複数のアクセス方法がある施設がよいでしょう。
また、施設までの移動時間の目安は、親族の自宅から片道1時間以内です。
3.樹木の管理が親族任せだった
樹木は枯れ葉が発生したり、雑草が生えたりします。
樹木周りを清掃を親族が行う施設の場合、月に1度など定期的に清掃に行く必要があります。
そのため、親族の中でも「誰が管理するのか」などのトラブルに発展しやすいです。
枯れ葉などの掃除をしてくれる霊園の方が、親族にとって維持管理の負担が少ないためおすすめです。
また、枯れ葉が他人の墓地に流れてしまうと、他人のお墓とのトラブルも考えられます。契約時には、霊園が管理する掃除などの範囲を必ず確認しましょう。
4.遺骨の返納ができなくて後悔した
合祀タイプの樹木葬は「やっぱりお墓を建てたい」と思っても、返骨できなくて後悔するケースがあります。
合祀だと、複数の遺骨を地面に直接埋葬するため、遺骨は取り出せません。
そのため、今後お墓を建てる可能性がある方は、骨壷に遺骨を入れて埋葬する樹木葬がおすすめです。
ただし、合祀と比べて骨壷を利用した樹木葬は、費用が高くなる傾向にあります。
遺骨の返納ができなくて後悔しないためにも、合祀の内容とお墓に関する今後の計画を、必ず家族と話し合いましょう。
5.家族から反対されて揉める
樹木葬を家族から反対されて、トラブルが起こるケースがあります。反対の理由は、主に以下の4つです。
- お線香や献花ができない
- どこに散骨したかわからない
- 期間が経つと合祀にされてしまう
- 永代供養ではないケースが有る。
残された家族側からは、墓石と樹木葬のギャップがある管理面や参拝方法、アクセスの悪さなどが気になるでしょう。
「自分のお墓だから勝手に決めても良い」と考えているかもしれませんが「家族のお墓」でもあるのを、忘れてはいけません。
樹木葬の費用相場は5万円〜100万円
樹木葬の費用相場は、およそ5万円〜100万円です。
3つのタイプ別の料金相場は以下のとおり。
- 「合祀型樹木葬」は5万円〜20万円
- 「集合型樹木葬」は20万円〜50万円
- 「個別型樹木葬」は50万円〜100万円
順番に見ていきましょう。
「合祀型樹木葬」は5万円〜20万円
合祀型樹木葬は、骨壷から遺骨を取り出し、他人の遺骨と一緒に埋葬する方法です。
ご本人は、複数の他人と共同の墓地に供養されます。
また、施設によっては、袋に入れて埋葬したり、散骨する穴を個別に分けるケースがあります。
合祀型樹木葬のメリットは、何と言っても費用の安さです。身寄りのない方は、価格が抑えられるかつ、永代供養のお墓のため、供養に関する心配はいりません。
また、お墓の手入れが不要な施設であれば、落ち葉の定期的な清掃などのトラブルも一切ないでしょう。
「集合型樹木葬」は20万円〜50万円
集合型樹木葬は、シンボルツリーに対して、区画を明確に分けて埋葬する方法です。
メリットは、合祀墓と比較して、故人のお墓が明確な点です。
また、夫婦や家族で同じお墓に入れる施設もあります。一方で、シンボルツリーではなく草花を植えて、墓標とするタイプの樹木葬もあります。
注意点としては、一定期間が過ぎると合祀墓へ移されるケースが多いです。一般的には、17回忌〜33回忌までで合祀墓に移行します。
どのタイミングで合祀墓に移されるかは、施設によって異なるため、申し込み前に確認しておきましょう。
「個別型樹木葬」は50万円〜100万円
個別型樹木葬は、シンボルツリーに対してご本人または、ご家族だけの遺骨を埋葬する方法です。
他の埋葬方法と比べて、一般的な墓石タイプのお墓と同様に、自分たちのお墓として利用できるのがメリットです。
ただし、区画や樹木に対する費用が全額負担のため、他の樹木葬よりも10倍以上の値段がかかるケースがあります。
また、集合型樹木葬と同様に、ほとんどの場合一定期間後は合祀墓に移されてしまうため、契約内容には注意が必要です。
樹木葬は自然と一体になれる埋葬方法です。ドイツなど海外では、樹木葬が一般的な国があります。ここからは、樹木葬で失敗しない方法を紹介します。
補足:日本に唯一といえる里山型の樹木葬ができる知勝院
岩手県には、日本で唯一といってもよい、里山型の樹木葬ができる知勝院(ちしょういん)があります。
樹木葬はもともと、森の保全をお墓の供養の費用でまかなう方法として、1990年代のドイツで広がり始めました。(参考文献)
また、日本で一般的に広がっている樹木葬は「プレート型樹木葬」または「石牌を伴う樹木葬」です。
※プレート型の樹木葬のイメージはこちら
樹木葬についてもっと詳しく知りたい方は、山崎石材工業へお気軽にお問い合わせください。
樹木葬で失敗しない方法4選
樹木葬を選ぶならできるだけ失敗したくないですよね。
樹木葬で失敗しない方法は以下の4つです。
- 費用だけでなく樹木葬メリット・デメリットを把握する
- 家族と相談してお互いに納得の上で樹木葬にする
- 樹木葬以外の永代供養を検討する
- 家族が1時間以内でアクセスできる場所を選ぶ
順番に解説していきます。
費用だけでなく樹木葬メリット・デメリットを把握する
一般的には樹木葬は墓石と比べて、費用が安いメリットがあります。
そのほか、樹木葬のメリットは以下のとおり。
- 永代供養してもらえる
- 継承者が不要
- 宗教、宗派を問わない場合が多い
反対に、樹木葬のデメリットは以下のとおり。
- 思いがけないトラブルが起こる可能性がある
- 霊園までのアクセスが悪い可能性がある
- 埋葬方法によっては遺骨が取り出せない
- 落ち葉の清掃などが家族任せの施設がある
- 台風などで樹木が倒れてしまうときがある
上記のメリット・デメリットを理解した上で、実際に利用を検討している施設の実態を確認しておきましょう。
家族と相談してお互いに納得の上で樹木葬にする
基本的には残された家族がトラブルに直面するため、自身の意向と家族の意向を十分に話し合った上で、樹木葬を選択しましょう。
もしも、家族での話し合いがまとまらない場合は、お墓の専門家など第三者に相談するのもおすすめです。
また、山崎石材工業では、樹木葬を含めた「お墓選び」の相談が無料でできます。単純な費用のほかに、家族の「気持ち」を考慮するのは、お墓選びではなによりも大切なことです。
樹木葬以外の永代供養を検討する
永代供養を考えてるなら、樹木葬以外の方法も検討しておきましょう。
樹木葬とその他の永代の費用と特徴は以下のとおり。
埋葬方法 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|
樹木葬 | 5万円〜100万円 | 自然と一体になる埋葬方法 |
墓石 | 10万円〜150万円 | 一般的なお墓と同じ見た目 |
納骨堂 | 20万円〜100万円 | 室内の場合が多くアクセスが良い |
永代供養といっても、様々な埋葬方法があります。
費用だけで比較するよりも、住んでいる地域や家族の意向を踏まえて、最適なお墓を選択しましょう。
家族が1時間以内でアクセスできる場所を選ぶ
樹木葬の霊園は、郊外の立地している場合が多いです。
アクセスがよいお墓の方が、家族としては気軽にお墓参りに行けます。
また、移動時間の目安としては、片道1時間以内です。
お墓が遠すぎると、お墓参りを負担に感じてしまい、お墓の放置につながるかもしれません。
どうしても、家族の家から1時間以内の距離に霊園がない場合は、清掃などの管理が一切必要ない霊園を選びましょう。
なお、管理費や合祀墓になるタイミングでの通知の有無なども、樹木葬を申し込むタイミングで家族と一緒に確認しておくのがおすすめです。
まとめ
今回は、樹木葬のトラブルや費用相場、失敗しない方法実際についてお伝えしました。
樹木葬でよくあるトラブルは以下の5つです。
- 費用が抑えられると期待したが実際は思ったよりも高かった
- 霊園へのアクセスが悪い立地で参拝しづらい
- 樹木の管理が親族任せだった
- 遺骨の返納ができなくて後悔した
- 家族から反対されて揉める
それぞれ内容が異なりますので、利用の際は確認しておきましょう。
また、樹木葬における種類別の費用相場は以下のとおりです。
- 「合祀型樹木葬」は5万円〜20万円
- 「集合型樹木葬」は20万円〜50万円
- 「個別型樹木葬」は50万円〜100万円
ただし、地域や霊園によって条件が異なりますので事前の確認が必要です。
樹木葬で失敗したくない人は以下の4つのポイントを抑えましょう。
- 費用だけでなく樹木葬メリット
- デメリットを把握する
- 家族と相談してお互いに納得の上で樹木葬にする
- 樹木葬以外の永代供養を検討する
- 家族が1時間以内でアクセスできる場所を選ぶ
お墓を個人で判断し、決めていくのは難しい場合もあります。
まずは、専門家に相談をして、どのような埋葬方法がふさわしいのかを決めることから始めてみてください。
山崎石材工業では、無料にてお墓のことをご相談いただけます。もし、樹木葬のことでお悩みであればお気軽にご相談ください。