お墓参りをするときのお供物(そなえもの)は何が最適なの?お供物を置くときのルールや作法はあるのかしら?
お供物は、故人に対する供養の一種です。
お饅頭やお花、お酒をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、お供物といってもさまざまな種類や作法があるのはご存知でしょうか。
そこで本記事ではお墓参りにおけるお供物のマナー、種類などについてわかりやすく解説をしていきます。
- お供物における置き方のマナー
- お盆などのお墓参りで最適なお供物6選
- お墓参りでお供物をするときの2つのポイント
この記事をご一読いただければ、お墓参りのお供物については概ね理解できます。
お墓参りのお供物の種類や作法について知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
石一筋135年の石材店が次世代に思いを継ぐ墓づくりを提案
創業135年(2023年現在)、北海道を代表する石材店として滝川市で歴史を刻み「お墓は人生の物語」をテーマに墓石デザインプロデューサーとして、大切な人の想いを未来の家族に届けるお墓づくりを目指します。
お墓のお供物は置き方のマナーがある
お墓参りなどをする際は「供養したい」という気持ちが、最大の供養です。
一方で、お墓参りのお供物にはマナーや作法があります。
たとえば、お供物を置く前にお墓をきれいにするなどです。
今後お墓参りを控えている方は、マナーを覚えておくとご自身にとっても気持ちの良いお墓参りができるでしょう。
お墓が遠方でそもそもお供物をする機会がなかなか無い方は、ネット墓で供養する方法もあります。
ネット墓は、ネット上に故人の情報を残していつでも思い出して供養できるサービスです。
お供物は半紙や懐紙に包もう
お供物は、墓石に直接置いてはいけません。
半紙や懐紙を敷いてから、お供物を置きましょう。
半紙とは、書道などで使用する和紙です。
半紙は通販サイトや書店で購入ができます。
半紙や懐紙を敷く理由は以下のとおりです。
- お供物によって墓石を汚したり傷つけたりしないため
- 墓石によってお供物を汚さないため
ただし、絶対に直接墓石にお供物をしてはいけないわけではありません。
できれば作法どおりの方が、ご先祖さまとご自身にとって気持ちの良いお墓参りができるでしょう。
お供えした食べ物はその場で食べる
お供えした食べ物は置き去りにせずその場で食べましょう。
そのままにすると、カラスなどが食べ散らかしてお墓が汚れてしまいます。
さらに散らかったお供物がお墓に付着したまま、カビが生えてしまうケースがあります。
故人を供養する大切なお墓を、できるだけきれいに維持しておきましょう。
また、お供物を食べると罰が当たると信じている方がいるかもしれません。
お供物は食べたり処分したりしてもマナー違反ではありません。
むしろ、お供物のマナーを守らない方が霊園の方や住職などに迷惑がかかります。
もしもお供物の処分に困ったら、お墓の管理者に事前に相談するのもよいでしょう。
お酒やジュースは飲むか処分する
お酒やジュースは絶対にお墓にかけてはいけません。
飲むか、排水溝に流すなど適切な方法で処分しましょう。
よくあるのが、お酒好きだった故人のお墓にお酒をかける行為です。
お酒には糖分が含まれているため、虫が湧いたりカビが生えたりします。
また、一度お酒をかけてしまうと、墓石の傷などに染み込むケースがあり清掃がとても大変ですし、まわりのお墓にも迷惑がかかります。
お酒は、缶やきれいなコップに移してお墓の前にお供えしましょう。
お供えのあとは、排水口に流すなど忘れずに処理をしてください。
施設によっては処分用のボックスなどに入れる
高齢の方は、お供物をご自身で食べたり飲んだりするのが大変なケースがあるでしょう。
霊園やお寺によっては、お供物を処分してくれる専用のボックスがあります。
施設に処分場所が設けられている場合は、必要に応じて利用するのがおすすめです。
また自宅に仏壇がある方は、仏壇にもお供えしてから処分してもかまいません。
お墓や仏壇にお供えしたあとは、処分まで忘れずにおこなってください。
お彼岸のお供物における金額目安は3,000円〜5,000円
お彼岸などで持参するお供物の金額は、3,000円〜5,000円が目安です。
初彼岸で、相手方にお供物を渡す際も目安の相場で検討しましょう。
郵送する場合は、ロウソクや小分けのお菓子、お花など日持ちするものが好まれます。
お供物料として、現金を渡す方法もあります。
現金を渡す場合の金額目安は、1万円〜3万円です。
もしもお供物やお金を頂いた場合は、相場の半額を目安にお礼の品を送りましょう。
お盆などのお墓参りで最適なお供物6選
お盆などのお墓参りで最適なお供物は以下の6つです。
- お香
- 仏花(仏花)
- 灯燭(とうしょく)
- 浄水
- 飲食(おんじき)
- 故人が好きだった物
順番に見ていきましょう。
1.お線香が用いられるお香
お香といえば、わたしたちに馴染みのあるものはお線香でしょう。
お香は、自然のものに火をつけて焚いた香りや煙によって心身を清めたり、亡き故人をその場にお招きしたりする仏具です。
そのため、お線香はお墓参りには欠かせないお供物といえます。
お線香は、ドラッグストアやスーパーなどで購入ができます。
基本的には、お寺や霊園ではお線香を購入できる施設がほとんどです。
また、お線香を付けたときの炎を吹き消すのは仏教的にはよくない行為のため、縦に振るなどで対処しましょう。
2.菊が一般的な仏花(ぶっか)
仏花は、清らかで美しいお花を指します。
仏花をお供えする際は、お花のお顔がご自身に向くようにしましょう。
きれいなお花と向かい合って両手を合わせると、私達の心を穏やかにしてくれます。
また、お供物の生花にはご先祖様の御霊が宿るともいわれています。
仏花は、生花店やスーパーなどで購入可能です。一般的には、長持ちする菊が用いられるケースが多いです。
一方で、故人が好きだったお花をお供えするのも良いでしょう。
3.ロウソクを指す灯燭(とうしょく)
灯燭は、ロウソクを指します。
ロウソクの火は煩悩(ぼんのう)を消し、明るく現在を照らす光の象徴といわれています。
ロウソクは、お線香に火をつけるためだけではなく、火を灯す行為そのものがお供物です。
また、多くのお墓の左右には、ロウソクを灯すための石灯篭(せきとうろう)が備わっています。
そのため、ロウソクを灯すスペースとして利用しましょう。
4.清らかな浄水
きれいなお水のお供えは、故人に召し上がっていただいたり、お墓参りするご自身の心をきれいにしたりといった意味があります。
ほとんどのお墓では、墓石の中央に水鉢(みずばち)と呼ばれるお水を注ぐくぼみが備わっています。
ただし、お墓のデザインによっては水鉢が無いため、きれいなコップにお水を注いで墓石の前にお供えしましょう。
また、ペットボトルのお水を直接水鉢に注ぐ行為はマナー違反のため、覚えておきましょう。
5.お酒やおはぎなどの飲食(おんじき)
飲食とは、食べ物や飲み物を指します。
お墓のお供えでは、故人が好きだった食べ物や飲み物、旬の食べものなどを選ぶのがよいでしょう。
お墓参りのあとは、お供物を持ち帰って自宅で食べたり飲んだりしても構いません。
故人を思い出しながら食べると、より一層の供養につながるでしょう。
6.故人が好きだった思い出の品
故人の趣味の品などをお供えするのも良いといわれています。
たとえば、生前将棋が好きだった方には、将棋の駒などのお供えするのも良いでしょう。
ただし、お供えしているときに風などで落下するようなものは、できるだけ避けるのが無難です。
また、思い出の品は持ち運びやすい、小さなものを選びましょう。特別に思い出の品が思いつかない場合は、季節のフルーツなどがおすすめです。
補足:お墓参りには数珠やライターなどの道具が必要
お墓参りには、お供物の他に以下の道具を持っていくと良いでしょう。
道具 | 用途 |
---|---|
数珠 | ・お参りのときに利用する ・仏様への敬意を払う意味がある |
ライター | ・お線香やロウソクに火を付ける |
お墓参りの道具一式は、玄関など家の中の決まった場所にまとめておくと、いざというときに忘れにくいです。
お墓参りでお供物をするときの2つのポイント
お墓参りでお供物をするときのポイントは以下の2つです。
- お墓をきれいに掃除する
- お肉やお魚など生物はお供えしない
順番に見ていきましょう。
お墓をきれいに掃除する
お墓参りでお供物をする前に、墓石の掃除をしましょう。
雨風によってお墓は汚れています。
お墓を掃除すると、ご先祖様への供養につながり、ご自身の心もきれいになった心地になるためおすすめです。
また、お墓の敷地に草や木が生えている場合は、草むしりや枝を切るなどで対応しましょう。可能であれば、枯れ葉なども集めてゴミとして処分します。
お墓をきれいにするための、代表的な道具は以下のとおりです。
道具 | 用途 |
---|---|
スポンジ | ・墓石の汚れを落とす |
バケツ | ・汚れを洗い流す |
タオル | ・最後に水気を拭き取る |
霊園の場合は清掃道具が揃っているケースがあります。
事前に清掃道具の有無を霊園やお寺に確認しておくと良いでしょう。
お肉やお魚など生物はお供えしない
肉や魚などの生物は、殺生をイメージさせるためお供えしてはならないといわれています。
もしも故人がお寿司などが好きで、どうしてもお供えしたい場合は、お寿司のおもちゃなど代替品を利用しましょう。
また、生物は日持ちしないため、お供物としては適さない側面もあります。
まとめ
今回は、お供物の置き方のマナーや、お盆などのお墓参りで最適なお供物についてお伝えしました。
お供物の置き方のマナーは以下の4つです。
- お供物は半紙や懐紙に包もう
- お供えした食べ物はその場で食べる
- お酒やジュースは飲むか処分する
- 施設によっては処分用のボックスなどに入れる
お墓参りでは基本のマナーなので覚えておきましょう。
また、お盆などのお墓参りで最適なお供物以下の6つです。
- お香
- 仏花(仏花)
- 灯燭(とうしょく)
- 浄水
- 飲食(おんじき)
- 故人が好きだった物
ご供(ごくう)と呼ばれるお供物も大切ですが、供養するお気持ちが最も大切ですね。
お墓参りでお供物をするときのポイントは以下の2つです。
- お墓をきれいに掃除する
- お肉やお魚など生物はお供えしない
まずは、専門家に相談をして、どのようなお墓がふさわしいのかを決めることから始めてみてください。
山崎石材工業では、無料にてお墓のことをご相談いただけます。お墓に関するお悩みであればお気軽にご相談ください。