Category:お墓リフォーム Posted: 2017.07.22
北海道は、内地からの移住が多い北の大地です。
生活インフラもない中、この北の最果ての厳しい自然環境の中で、ご先祖様たちは一生懸命に生きてきた事と思います。
北海道の昭和建立のお墓には、先人たちの想いが込められたお墓がたくさんありました。
袴腰の背の高いお墓は代表的なお墓です。
おそらく、春のお彼岸でもお墓参りができて、真冬でもご先祖様が雪の中に埋もれないようにという
思いが込められていたのかと想像します。
しかし、当時、地元北海道で採掘される札幌軟石という凝灰岩は、環境にもよりますが
50年くらい経つとかなり傷んできます。
そこで、私達石材店は施主様の要望を受けて昭和後期くらいから背の高いお墓が時代に適合しなくなり
低くリフォームしてきました。
それにより、このような袴腰のお墓がほとんど見られなくなってきました。
がしかし、カタチが変われども、ご先祖様の思いを次世代に継承していきたいものです。
上記のような、時代背景はあるにせよ背丈を低くしリフォームしたお墓は
ほとんどの施主様には喜んで頂けます。
今回のお客様のお墓は、サイズを少し小さくしました。
竿石(拝み石)を当社自社工場で小さいサイズに加工しなおしましたので、石はこれまでのお墓と変わっておりません。
横に鎮座されていた明治時代につくられたお墓(硬石だったので傷んでいない)は
歴史的に見てもとても貴重なので、お客様には、「リフォームしてのお墓を残しましょう。」
とご提案し残すことにしました。
そこで、これまでのお墓の一部であった蓮華を再利用しました。
袴腰の札幌軟石の一部は、敷地内の土留めとして再利用し
なるべく、環境にやさしいお墓のリフォームを実現しました。
ご先祖様のお墓参りが少しでも良くなればと思って頂けるようご提案・施工させて頂いたお墓です。