本間家 (北海道 増毛)
Posted: 2009.10.30
国指定の重要文化財となっている旧商家丸一本間家
本間家の資料に下記のように記されておりました。
『石蔵を建てた石工たちのひとりに、山崎栄太郎(初代)がいた。
山崎は前の札幌中央郵便局などを石組みした人。いま孫の山崎鶴吉(三代目)さん
(滝川市花月町一一)と山崎栄吉(鶴吉弟)さん(札幌市豊平三条一一丁目)とが、
それぞれ三代目の石材店を経営している。
「なにぶん古いことですが、祖父が若いころ、二年ほど増毛に行って仕上げた石蔵だと
聞いています」となつかしんでいる。(山崎鶴吉談)
石材は、増毛と浜益との間にある海岸ぶちの日方泊(ひかたどまり)の軟石を使った。
札幌軟石より堅めで、火に強く、淡い黄色味を帯びている。石の表面を平らに削り
下部のへりを取る 淀(よど)切り に仕上げ、段違いに組んであるため、
石の色とあいまって、見た目に明るく、すっきりした印象を与える。
石蔵は、先に石の壁体を積み上げ、あとで屋根をふく。足場は広く、
じょうぶに築き、しだいに高くしていく。重い石をモッコにいれて棒を通し、
二人でかつぎ上げる。この二人の肩がそろうとうまくいかない。
背の低い者が先棒になり、高いほうが、うしろから押し上げる。
「いろいろコツがある」と古い石工はいう。
柱のデザインは、海と雪の結晶を表現しているのだろうか?
昭和46年5月30日 北海道新聞掲載記事に、3代目山崎鶴吉が初代栄太郎の事を語っております。